まさ子『やだよ…寝てんじゃないよ、ガア助。寝てる場合じゃないっしょ…ダメだよ、頑張んなきゃ…。許さないよ…。クソったれだよ…死んじゃったらクソったれだからね…。ダメだよ、頑張んなきゃ…。ガア助、頑張んだからね…。頑張んだよ、ガア助…。』
沢木『先生は…もし、自分が文也くんだったら…どんな気持ちだろうって、ずっとずっと、そんなふうに考えて…文也くんのこと思ってたよ…。みんなも一緒に考えてくれないか?同じクラスじゃないか…仲間じゃないか…。』
まさ子『けど…けど、あたいは許せないからね。小学生の分際で刃物を持ってるやつも、それで人傷つけちゃうやつも。ガア助は許しても、あたいは絶対許せないからね!命つうもんを何だと思ってんのよ!自慢じゃないけどね、あたいはゴキブリ一匹殺したことないんだからね!』
玩助『オイラ…夢見たよ。4年3組の…夢を見たよ。みんなで…オイラの生まれた北海道遊びに行くんだ…。』
玩助『3組全員いたぞ…。敏春も美和子も、健太も純平も…もちろん、剛と聖也もいたぞ。お前らなんか、仲良く手なんか繋いじまってよお。みんな…夢ん中じゃ仲良いんだよ…。どいつもこいつも…クソみてえに仲良いんだよ…。』
玩助『冗談じゃねえよなあ…おいらの夢はクソったれだよ。』
玩助『先生、昔よお…みんなと同じ小学校の時だ。見上げた空のずっと向こうはいったいどうなってるんだろうって…すげえ不思議に思ったことがある。』
玩助『先生は…学校が大好きだった。一人じゃできねえことも、学校に行けばできる…。一人じゃつまらねえことも、学校でやれば案外おもしろい…。一人じゃいつまでたっても悲しいことも、学校に来るときれいさっぱり忘れちまった…。そこには…友だちがいたからだ。』
玩助『先生なあ…みんなのここ(心)に…ここ(頭)じゃなくてよお…みんなのここ(心)に、届けたいことがあるんだ。道草したってかまわねえ…疲れたら休んでもいい…先生のあと、ついて来てくんねえか…。』
玩助『大丈夫だよ…おいらどこも傷ついちゃいねえよ…。傷ついてるやつは他にいんだよ…。あいつの心の傷のほうが痛てえよ、おいら。』
聖也『ぼく…先生…ぼく、やってみるよ。』
玩助『本当に強いやつってのは…一番難しいことができるやつよ。人を許すってのは…すげえ難しいよなあ。』
まさ子『それが、クソったれなガア助の夢だからさ…。』
まさ子『さ、分かったら、さっさと帰りなあ!明日に向かって、帰りなあ!』
4年3組『一人で泣かないで。一人で泣かないで。見上げる大空は、君とぼくをつないでる。』(学芸会の合唱『みにくいアヒルの子』)
4年3組『一人で泣かないで。一人で泣かないで。見上げる大空は、私たちをつないでる。』(学芸会の合唱『みにくいアヒルの子』)
4年3組『ラララ、忘れない。ラララ、信じてる。君を守る。君を愛する。それが、しあわせだよ。』(学芸会の合唱『みにくいアヒルの子』)
4年3組『一人で泣かないで。一人で泣かないで。空に一番星、いつもそばにいるから。』(学芸会の合唱『みにくいアヒルの子』)
玩助『届いたか…?みんなのここ(心)に…届いたか…?そうか、そっか…。先生にもちゃんと届いたぞ…みんなの歌声が…ここ(頭)じゃなくて…ここ(心)に届いたぞ…。』
玩助『みんな、最後まで頑張ったなあ…みんな、すげえ頑張ったなあ…おかげでよお、おいら…すんごく、すげえ、しあわせな先生だぜ!』
香織『たいへんたいへんたいへんたいへんたいへんたいへんたいへんたいへんだっ…みんな、変態だよ!…あっ、大変だよ!』
美和子『はい、先生の一学期の成績表!』
健太『みんなでおこづかい出しあって買ったんだ。』
美和子『まさ子さんと北海道に帰りなさいよ。』
純平『だって明日から夏休みだぴょーん。』
優『一人の女にいつまでかかってんだよ…。』
4年3組『フレーーー、フレーーー、ガースケ!フレ、フレ、ガースケ!フレ、フレ、ガースケ!』
玩助『夏休みが終わったら、また会おうぜ!イエイ!』
4年3組『イエーイ!』
玩助『まーちゃこー!』